コラム

乳がん外側上部のセルフチェック術|初心者向け5ステップ解説

乳がんの発生部位で最も多い「外側上部」を重点的に確認しましょう

「乳がんのセルフチェック、どこをどう触ればいいのか正解がわからない」と不安に感じることはありませんか。実は、乳がんは乳房の「外側上部(脇に近い部分)」に発生する割合が最も高いとされています。そのため、このエリアを重点的にチェックする習慣を持つことが、早期発見への近道です。結論からお伝えすると、外側上部のセルフチェックは、指の腹を滑らせるように動かし、脇の下まで広範囲に確認する5つのステップを実践することが大切です。

ピンクリボン京都は、2006年の設立以来、京都の地で乳がん啓発活動を続けてきました。活動開始当初、京都市の受診率はわずか9.8%でしたが、現在は全国平均を超えるまでに向上しています。これは、専門医や行政、企業、そして市民の皆様が一体となって取り組んできた成果です。初心者の方でも、正しい手順を知ることで自分の体を守る自信が持てます。まずは、最も重要な「外側上部」の確認方法からマスターしていきましょう。

なぜ「外側上部」のチェックが重要なのか

乳房を4つの領域(内側上部・内側下部・外側上部・外側下部)に分けたとき、乳がんの約半数が外側上部に発生するというデータがあります。この領域は乳腺組織が豊富であり、脇の下に向かって組織が伸びているため、チェック範囲が広くなりがちです。初心者の方は「どこまでが胸で、どこからが脇か」と迷うことも多いですが、広めに触れることが安心につながります。

ピンクリボン京都が開催するセミナーでは、専門医が「自分の普段の状態を知ること(ブレスト・アウェアネス)」の重要性を繰り返し伝えています。外側上部は自分でも手が届きやすく、視覚的にも確認しやすい場所です。日々の習慣に取り入れることで、わずかな変化にも気づけるようになります。

【ステップ型】外側上部を正しくチェックする5つの手順

初心者の方でも今日から実践できる、外側上部に特化したセルフチェックの手順を解説します。リラックスできるお風呂上がりや、着替えのタイミングで行うのがおすすめです。

ステップ1:鏡の前で「見て」確認する

まずは触れる前に、鏡の前で両腕を高く上げ、外側上部の形をチェックします。特に脇に近い部分に「ひきつれ」や「くぼみ」がないか、皮膚の表面がオレンジの皮のようにザラついていないかを確認してください。左右のバランスを見比べることで、普段との違いに気づきやすくなります。

ステップ2:3本の指の腹を揃える

チェックする際は、人差し指、中指、薬指の3本の指を揃え、指の腹(第一関節から先)を使います。指先で突くのではなく、面で捉えるのがポイントです。反対側の手を使って、外側上部の皮膚の上を滑らせる準備をしましょう。石鹸がついている状態だと、より滑らかに動かせます。

ステップ3:脇の下から乳首に向かって「の」の字を書く

外側上部は、脇の下のくぼみから乳首に向かって斜めに広がっています。このエリアを、指の腹で小さな「の」の字を書くように、ゆっくりと圧をかけながら動かしていきます。1箇所につき数秒かけ、丁寧に組織の深部を感じ取るように意識してください。

ステップ4:腕を下ろして深部を確認する

腕を上げた状態でのチェックが終わったら、次は腕を下ろして同じ場所を触ります。腕を下ろすことで大胸筋が緩み、より深い部分にあるしこりを見つけやすくなるからです。外側上部は厚みがある部分なので、表面だけでなく少し押し込むようなイメージで確認するのがコツです。

ステップ5:脇の下のリンパ節まで触れる

最後に、外側上部から続く脇の下の奥まで指を入れ、腫れや異物感がないかを確認します。乳がんは脇のリンパ節に影響を与えることもあるため、このステップは欠かせません。ゴリゴリとした感触がないか、左右で差がないかを確かめて終了です。

セルフチェックの精度を高めるためのメリットと注意点

セルフチェックを習慣化することには、早期発見以外にも多くのメリットがあります。自分の体の「いつもの状態」を知ることで、過度な不安を解消できる点です。

  • メリット:月1回の実施で、数ミリ単位の変化に気づける可能性が高まります。
  • 注意点:生理前は乳房が張って硬くなることがあるため、生理が終わって1週間後くらいの、乳房が最も柔らかい時期に行うのがベストです。
  • 代替案:もし自分で触るのが怖いと感じる場合は、パートナーに協力してもらう、あるいは専門医による検診を優先しましょう。
  • よくある誤解:「痛みがないから大丈夫」というのは誤解です。早期の乳がんは痛みを伴わないことが多いため、感触の変化を重視してください。

ピンクリボン京都が推進する「質の高い検診」の実績

セルフチェックは非常に重要ですが、それだけで完結するものではありません。ピンクリボン京都では、セルフチェックと定期的な医療機関での検診を「車の両輪」のように捉えています。私たちは、島津製作所やワコールといった京都の有力企業とも連携し、精度の高い検診環境の整備を支援してきました。

特に注力しているのが、乳腺超音波技師向けの講習会です。外側上部のように死角になりやすい部位をいかに正確に捉えるか、技術向上を目指す医療従事者をサポートすることで、検診の「質」を担保しています。2006年から続くこの活動は、京都の女性たちが安心して検診を受けられる土壌を築いてきました。

検診を受ける際のチェックリスト

セルフチェックで気になることがあった場合や、定期検診を受ける際は、以下の項目を事前に確認しておくとスムーズです。

  • 前回の検診から1年以上経過していないか
  • 自治体のクーポンや企業の助成制度が利用できるか
  • マンモグラフィだけでなく、超音波(エコー)検査が必要な年齢・体質か
  • 京都府内の「乳がん検診推進パートナー」などの信頼できる施設か
  • 過去のセルフチェックで気になった部位を医師に伝えられるようメモしているか

まとめ:外側上部への意識が、あなたの未来を守ります

乳がんの約半数が発生する「外側上部」を正しく知ることは、自分自身を大切にすることに直結します。今回ご紹介した5つのステップを、ぜひ毎月の習慣に取り入れてみてください。もし「いつもと違う」と感じたら、一人で悩まずに専門医を受診しましょう。早期発見・早期治療を行えば、乳がんは治癒率が非常に高い病気です。

ピンクリボン京都は、これからも京都の街をピンク色に染めるライトアップ活動や、YouTubeでのセミナー配信を通じて、皆様に寄り添った情報を発信し続けます。まずは一度、私たちの公式サイトで最新のセミナー動画を視聴したり、検診の申し込み方法を確認したりすることから始めてみませんか。あなたの勇気ある一歩が、健やかな毎日を支える力になります。

今すぐできるアクション:

  • 乳がん検診の申し込みをする
  • ピンクリボンセミナーをYouTubeで視聴する
  • 乳がんの自己チェック方法を公式サイトで再確認する
  • 寄付・協賛で活動を支援する

関連記事

おすすめ